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音楽好きの私が選んだ珠玉のアルバムの数々、だまされたと思って聞け!

過去評論集

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Joao Gilberto / THE LEGENDARY

1958年のデビュー"CHEGA DE SAUDADE"から初期オリジナル アルバム珠玉の38曲のコンピレイション。
ボサノヴァ誕生期の熱気を内に秘めたジルベルトのヴォーカルと、装飾を排しリズムに徹した必要最小限のギター、ディレクター アントニオ カルロス ジョビンの脳みそをくすぐる様なコード進行の名曲の数々、これらが相まってジルベルトのみならずボサノヴァの歴史を通じても最高のセッションが繰り広げられている。洗練の極致。あまりに偉大な成果のためその後然したる革新もなく現在に至っているのがこのジャンルの不幸と言えば不幸である。何回聞いても飽きないぞ。

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Dizzy Gillespie / THINGS TO COME

ディズィー ガレスピー名義のバップ最初期のレコーディングはもうひとりのバッパー、チャーリー パーカーとの演奏も納められており、この時期のシーンが伝えられている貴重なセッション集。
主役二人の音の上下の飛びが激しいビ バップスタイルは完璧なアンサンブルを聞かせ神がかっている。ガレスピーのトランペット テクニックは当代随一、そしてバンドリーダーとしての統率力がひかる。パーカーはテクニックはもちろん情感あふれるそのプレイはガレスピーより上を行く。まだフォーマットが固まる前の荒削りだが躍動感あふれる音が聞ける。ギターやドラムがときに彼等に追いつけずもたついた演奏をしている部分も見受けられるし、セッションごとをまとめたアルバムなのでまとまりが悪いが、この様なものはドキュメントとして聞く姿勢が求められる。あとのビッグ バンド編成のほうはタイトル曲が飛び抜けている。

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Spencer Wiggins / SOUL CITY U.S.A.

この歌える名前と顔から出てくる音はまさしく“でぃーぷ”。ソウル スィンガーとしての力量は間違いなく10指に入るが残されている録音が少ないのでマニアの間でだけ有名な人だ。声の特徴は張りがあり高音域が澄んだ歌い方をする。バラードでの抑揚をつけた声の出し方などテクニックもある人だ。フェイム スタジオのソリッドでタイト、重いバックも合っている。このレコードを聞き始めたら針が上がるまでその中に引き込まれて心が金縛りにあった様な状態を続けることになってしまう。ああ疲れる


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GAMELAN DE BALI

民族音楽でこれ程まで演奏力を磨きクールに洗練された構成とアンサンブルをきかせるものは、他にはブルガリアの合唱音楽とインドの宮廷音楽くらいだろう(知らないだけかも)。百凡の現代音楽は吹き飛んでしまう地に根のはった、そして森の彼方から流れて来るような旋律は覚醒したトリップができるぞ。
まず1面ブサキ村ガムラン ゴングの演奏のテンポの変化とユニゾンの正確さには圧倒される。2面プリアタン村ガムラン スマル プグリガンの方はドラマティックな構成とソロ テクニックのすばらしさが聞ける。まわりで犬がないたり子供の話し声が入ったりしているのも現世的雰囲気がでてて好感がもてる。そういえばこれはライヴでもあるんですね。

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Johnny Adams / HEART & SOUL

突然聞こえて来たイントロのスライドギターがあまりそれっぽくなくてほんまにソウルのレコードかいなと思っていると、出た、ハスキーでのどがらがらの黒人特有のあの声が。時にファルセットも交えたルーズでノヴェルティな雰囲気はここがニューオーリンズとくればおおいに納得。なにしろブラス バンド、ラグタイム、ジャグ バンド、ケイジャンなどが盛んだったお土地がら、一筋縄ではいかない。ブルーズやリズム&ブルーズ、カントリー ナンバーも確かな歌唱力で歌いあげ、特にファルセットはサザン ソウル界一、小手先のテクニックではなくスケールの大きいゆったりしたゴスペル フィーリングあふれるもので、マライア キャリーのそれとはレベルが違う。
サザン ソウルに脂が乗りきった'60年代後期の一枚。

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James Brown / PRISONER OF LOVE

御存じJ Bの'63年のアルバム。一般人にも有名なので逆に軽んじられるきらいがあり残念だがアフロ アメリカン音楽の重要ミューズィッシャンであるのは言うまでもない。バラードを多く聞かせるアルバムで、後年よりも高音の若々しい声が聞ける。西海岸系のブルーズ シャウターやゴスペル唱方に影響をうけた張りのある切なくふり絞る様な、それでいて乾いたヴォーカルは非常に個性的で替わる人物がいない。バックのギターの音も薄っぺらでとてもファンキー、ストリングスまで黒っぽい。全体に漂ういなたい雰囲気、安っぽく都会的で田舎くさい、ポップ ミューズィックの本流を行くようなリズム&ブルーズ/ソウルでありました

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Elvis Presley / THE SUN COLLECTION

エルヴィスの瑞々しい声が聞けるサンレーベルへの録音集。
A面の1曲目に針を下ろしたとたん何故これ程まで有名で、熱狂的ファンが数多くいるのか、中後期のものを聞いて疑問をいだいていた人はたちどころに納得できるだろう。カントリー&ウェスタンとリズム&ブルーズ両方の素養を持つ、この時代に生まれるべくして生まれたロック&ロールの申し子エルヴィス、そして白人でありながら黒人差別の激しいこの地メンフィスで黒人音楽やその影響下の音楽をレコーディングしていたサム フィリップスのサン、この出合いもまた象徴的で感慨が湧く。スコッティ ムーアのギターもシブい。

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高橋竹山 / 竹山、民謡の心を語る

1998年2月8日午前3時、喉頭癌のため87歳で逝った高橋竹山。その最期まで三味線を離そうとしなかった('97.12/21 温泉の舞台にて最後のステージを務める)気骨は放浪芸人の面目躍如。権威や名声に甘んじることなく、太棹を通して発し、絞り出した魂の語りは晩年に至っても若々しく、探球心を失わないものだった。
このアルバムは竹山をここまで有名にしたきっかけをつくったともいえる澁谷ジャンジャン、そこでの1975年のライヴ。途中で余計な編集の挿入曲が出てくるので、すかさず無視。
心にほこりがたまって、涙で洗い流したかったら聞け。